エッセンシャルウィーク(Essential Week)を設けたことはあるだろうか。
おそらく、誰もないと思う。なぜならEssential Weekとは自分の造語だからだ。
Essential Weekとは、名著『エッセンシャル思考』の第五章'孤独'の集中せざるを得ない状況を作り出す。というセクションと、ビルゲイツが年に二回考えるため高の週を設けているということを情報として聞いたことからインスピを得て作った造語である。
具体的な内容は、5日間、徹底的に誰とも会わず、自分のビジョンや人生計画について考える。また、その根幹となる書籍をチョイスし、設計思想に組み入れるというものだ。
自分自身、Essential Weekを設けるのは初めてで、具体的なノウハウもなくはじめた。
そのため、次回以降する際に参考にする、また、インターネットという大海でこのブログに漂着した誰かのためにこの筆をとる。
実行してみて、様々な気づきとinspirationを得ることができた。言語化しておくことで、じぶんのものにしきってしまいたい。
このブログは、自分自身の節目で見返すような内容にしようと思っている。
具体的には、直近は半年後。また半年後にEssential Weekを設ける予定のため、その時に改めて見返して、どのように実行するべきかを考える糧にしたい。
また、計画は易し、実行は難しということばがあるように、この5日間で立てた計画を実行しなければ意味がない。とはいえ、いつか実行に熱が伴わないタイミングが必ずくる。そういった時のために、自分がどのようなことを考えていたのかを記しておきたい。
期間
Essential Weekは、1月1日~5日の5日間で行なった。
この期間、食材などの買い物や、印刷をするためのコンビニなど以外出歩いていない。
初詣もまだいっていないのである。
それほどまでに徹底的に誰も会わず、自分だけで考えるということを実行した。
普段から、誰にも会わず考えるという時間は不定期であるが連続的に行なってきた。
しかし、多くは1日のみで、時間が足りない。最後までたどり着かず中途半端な結果になることがおおかった。
そのため、今回は時間をたっぷりととることで、中途半端がでないように設計をした。
これまで考えきれていないところや、言語化仕切れていないところと向き合い、自分の大綱を作成したかった。
2019年の反省
2019年は、大いに成長をした一年だった。
休学という選択を取り、兼ねてから挑戦したいと思っていた事業づくり、いわゆる起業も行なった。
制作会社でのバイトは、作る以上にコミュニケーションが大事であると気づき、それをツールに落とし込み仕組み化するために頭を使うことが自分にはあっていることを認知したし、1年間デザイナーを名乗ることによって、デザインにおける解像度やその言葉の意味すること、デザイナーの言語体系を理解することができ共通言語を知ることができた。
また、起業をしたことで、事業づくりの重さを知ったし、組織ができる過程や、うまくいかない理由を体感した。
一年前のじぶんからから比べると、大いに成長したと言える。
しかし、問題は、何に対しての成長かというところが曖昧なままである。
つまり、ストーリーが描かれていない。
立てたストーリーに対してこだわりを持ち、それを淡々とこなす上での成長があるべき姿なのだと、思う(これも2019年の終盤に気づき、そういう意味では成長とも言えるが)。
その場その場の意思決定が多く、どれも感情による判断が多い。ストーリーを紡ぎ続けるというじぶんとの約束が欠落していた。
むしろそのほうがいいと信じていたし、SNSでの論調はもっぱら「わくわくに従おう」という、その文言通りワクワクできるシンプルな主張で、なびくのは簡単すぎた。
その流れの源流となっているのは堀江貴文であることは間違いなく、あの人の感性や知識、ビジネス感覚は日本のTOP10に入ると本気で思っているし、真理である部分が多いと思う。
しかし、それは日本TOP10の感性や知識、ビジネス感覚を持っているからこそなせる技で、プロ野球選手が簡単に150kmのストレートを投げれたり、キレのあるスライダーを投げれたりすることをシンプルに、「肩に力を入れず、指先から抜くイメージで」という風なアドバイスをしているのと「ワクワクにしたがおう」という言葉が同義であると感じることが多くなってきた。
この主張自体もそもそも論破される自信があるのだけれど、そういった背景を加味した上で、逆張りとしてのストーリー戦略を描きたい。
「ビジネスは逆張り」この言葉は尊敬する経営者からいただいたことば。
今でも、これまであった経営者のなかで一番かっこいいし人格者であると思える人で、その言葉の真理を掴めずにいたが、2019年を経て、その言葉の意味がわかってきた。
逆張りをするというのは、単なる差別化戦略ではなくて、それ自体がストーリーとなり得る骨太の経営戦略であるということだ。
年末年始は『ストーリーとしての競争戦略』も読み、違いを作り続けること、一見不合理に見えることをやり続ける合理性を概念として得た
要諦としては、「10年間のストーリーを描き、感情を捨て淡々とこなすためにストーリーを描く、そのためのEssential Weekである」ということだ。
10年間ストーリーを描き淡々とこなすことはおそらく今の“変化のはやいご時世”にとっては“時代遅れ”であるのだと思う。
だからこそやる価値がある。
話がそれるが、ぼくは将棋が好きだ。
最近になって、強い人と弱い人の違いが戦略上で見えてくるようになった。
強い人は決して焦らない。長期思考でどこまでも描く。
弱い人は急戦に持ち込もうとする。短期決戦で勝利をつかもうとする。
両者の違いは、現実世界でも同じと言える。
強い人はどこまでも先を描き、長期思考で戦う。弱い人は短期決戦で目先の結果を得ようとする。
後者はまるで、2018年の自分みたいだ。
多くの人が大局を描かず、短期決戦に持ち込もうとする戦い方がほとんど。
だからこそ逆張りで、長期のストーリーを描く。
マンダラチャート
この辺からしたことや考えたことを思考整理/言語化のプロセスとしての意味合いを大きくして書いていこうとおもう。
まず、マンダラチャートを作成した。
マンダラチャートは大谷翔平が作成していたことが話題で、見事にそれ通りの結果になっている。
彼の原点といっても差し支えないのではないか。
https://news.yahoo.co.jp/feature/1523
この記事が詳しい。かれは本当に謙虚で、日々進化していっている。
おそらく、20年後、イチロー以上の野球選手として讃えられているであろう。
イチローが活躍した時、朝ごはんをカレーにするひとが増えたらしい。成功者のプロセスを模倣して少しでも近づこうとする努力はみとめられるものであると思う。
しかし、その事実がしれわたってから今まで、継続した人は何人いるであろうか。
おそらく、10人もいないのではないだろうか。挑戦した人はざっと見積もって5万人はいるであろう
当時は毎朝カレーを食べることの効用が記事やテレビ番組になったことであると考えられる。その効用を明日にでも得られるかのように万人が飛びつく。
しかし、それを継続する人はほとんどいない。
そもそも今も継続している人はそのテレビで放送されて酸化された効用など気にもとめていない。きっと、オカルトの領域なのだ。
なぜ良いかなんてわからないという状態。だけど継続する。その意志の強さこそが、成功へと導く。
先ほどのように、短期決戦で勝とうとしている人と、長期思考で戦う人の違いはこういったところに現れてくる。
今日明日で勝とうなんて思わない方がいい。そんな勝負、割りに合わない。
5年後に勝負をしかける。
そのために、マンダラチャートは、当時の自分がどんなことに興味を持っていたのか、どういう戦略を描こうとしていたのかという生の願望が見えてくるようになるはずだ。
2019年のお正月
去年の自分何してたっけ、振り返ったらコーティングをしてた。
そういう、マッドロックな働き方的なものに憧れていて、それを突き通していた。一年前の自分なかなかやるな。
そんなことがあったからこそ、今年の自分はちげえぞと、自信を持って言える。
去年よりもっと面白い挑戦をし続けてんぞ、というような。
余談
マンダラチャートのテンプレートをダウンロードしようとしたのだが、良質なものが見つからなかった。
要件としては、出来るだけシンプルで、A4、もしくはA3を横向きに使えるもの。
そうでないと文字が小さくなりすぎ読めなくなるから。
「マンダラチャート テンプレート」で検索してもほとんどが縦書きか、自己満足のテンプレートだったので、誰でもシンプルに使える最低限のマンダラチャートのテンプレートをここに載せておく。
無題のスプレッドシート - シート1 (2).pdf - Google ドライブ
自由にDLしてほしい。
人生計画
自分が軸にするものや目指す具体像を言語化した。
「想像以上を、社会に。」というのがぼくの理念だ。
どうしてもこだわってしまうじぶんがいる。頑固だと思われたり、時には煙たがられたりする。
それはなぜかというと、どうしても想像以上のものを作りたいと思ってしまうからだ。
想像以上のものを作って、見せて、あっと驚く。そんな姿や反応を見るのがこの上なく好きだ。
だが、やはり雇われ人の立場となると、想像以上がもとめられなかったりする。
上司の想定内をいかに早く作るかが雇われ人としてのつとめ。
これはたんなる想像ではなくて、起業した時に痛烈に感じた。メンバーは、いかにトップ層の想像を実装するか、その想像通りを再現するかが大きな要件定義となる。
もちろんそれ以上の要件を提案できることはできるが、現実的に難しい場面も存在する。
だから、自分が想像以上のものにこだわれるように、組織、哲学、文化として「想像以上」にこだわれるように、人生をかけていく。
死んだ後に残すもの
じぶんのやりたいことを聞かれても、いまいちピンとこなかった。
だけど、その問いをもっとシンプルにすることができた。
「死んだ後に何を残したいか?」
この問いは、非常に重要な観点をついた問いだ。
自分は何がしたいか?というと、どうしても、自分の私利私欲が出てくる。それは悪いことじゃない。だけど、与える好きと得られる好きは全く違う。
自分が何をしたい?という問いは、与える好きと得られる好きが混同しているのである。
だから、「死んだ後に何をしたいか?」を考える。
そうすることで与える好きだけにフォーカスできる。
そういう風に考えた時に、じぶんが死んだ後に残したいもの。それは、
「想像以上」にこだわれる組織、哲学、文化を作ること。
これが自分の人生のミッションだと自信を持って言える。
あとはこの決意・意志を硬くしていくのみ。
30歳の計画
30歳までの計画をざっくり立てた。基本軸になるのは、デザイン&エンジニアリングの実装周りと、恋愛工学。
ぼくは恋愛工学がかなりのストーリーになると思っている。
まわりが真似できなく、かつコミュニティとして存在している面白さは、人生をかけてもいいかもしれない。
28歳の時に起業する。これは確定事項。いつか、ではなく28歳。そこに確信と覚悟を持って、日々を生活していきたい。
習慣スケジュール
毎週こなしていくべきスケジュールを立てた。目的は、その日その日の決断は決断疲れを読んでしまうから。平日このように過ごすというのはざっくりとはあったがそれが時間刻みで細かく管理してはいなかったし、休日はよしなにという感じで、わりとだらだらと過ごしてしまうことが多かった。
だから、習慣スケジュールを立てた。
このきじを書いているのは1月5日で、今日から習慣スケジュールを実行している。
一番インパクトを感じるのはやっぱり朝。朝はどうしても間延びしたり忙しくなってしまうが、時間で管理されているので迷いようがない。
また、瞑想の習慣をもう一度取り戻そうと思う。
スティーブ・ジョブズも、レイダリオも瞑想の習慣があったという。
もともと瞑想を毎日していたのだが、忙しくなるのと、なんのこうかがあるのか信じきれない部分があっった。
しかし今日やって気づいたが、あれは論理と感情の調和を強烈に意識できる。
何も考えないを継続することによって、普段は鍛えにくい大脳基底核と扁桃体を鍛えることができ、意志を強くできる。
低次の自分を高次の自分がコントロールしている状態。
これは自分自身の大きなトピックであり、身に付けたいと考えているため、継続させて行う。
性処理
変な話になって恐縮だが、今年は去年以上に美意識をあげていきたいと考えている。
だから、オナ禁を軸にスト値をあげていきたい。
https://xn--ztts57e.com/abstinence-0-3/
サウザーさんのブログを経典として、積み重ねていきたい。
これには賛否があるが、僕は両面を知った上で、このオナ禁の効果を信じたい。
信じる力を磨いていく上でも、効果があるかどうかわからないので、自分で検証すること、それは2020年のテーマでもある。
インプットした本
『エッセンシャル思考』
『ストーリーとしての競争戦略』
『PRINCIPLES』
『大局観』
『決断力』
雑誌WIRED-ナラティヴと実装-
この本たちはこの2020年のテーマ本として設定する。羅針盤としての役割を担ってもらうため、羅針本という風に呼ぶことにする。
2020年にやりたいことというブログでも書いたが、2020年は頭に刷り込む本を決めて、それを読み込むということをする。
古典をその位置付けにしようとも考えたが、最初からハードルを高くすると継続しない要因になってしまう。
だから、まずは一つのものを信じて読み続けるということを重点に置いて実行をする。
2020年12月31日はもうなんどもよんだということを自信を持って言える状態を作る。
特に、『PRINCIPLES』はほんとうに読んでよかった。
主張の薄い自己啓発ではなく、レイダリオの生涯をかけて導き出した原則を、わかりやすく、かつ詳細に書いている。
ここに書かれている内容は、読んだことがあるものが多い。だけど、だからなんだ、とい感じだ。
薄っぺらい自己啓発ビジネスの主張と同じでも、それがどのように醸成されたのかが大事である。
レイダリオが人生をかけて導き出した原則が書かれている。
この主張をコピペすることは簡単だが、それを帰納法的に編み出しているのはこの『PRINCIPLES』くらいであろう。
だから、ぼくはこの本を信じる。
なんども読み返す。
そういう覚悟で手に取った。
ちなみに、5000円くらいするから安くない。だからこそ、薄っぺらい自己啓発しか読まない若者が得られない情報にリーチできたと思っているし、特別な感情を持つことができた。
この本と、この本を信じると決断した自分自身を信じる力を磨いていこうではないか。
Essential Weekを行った感想
骨太の大綱要領(ストーリー)が完成した。
あとは、これを実行していくという固い覚悟で完成する。
また、これは一年に一回では少なすぎる。
半年後の自分がどのように受け取るのかを見る必要があるため半年後にもう一度取ろうと思う。
5日間を取れるのはまだ自分が学生の身分だから。社会に出る前に作っておくことで、ストーリーの妥当性の検証を先に行える。
目的意識
始める前に、なんとなく始めなくてよかった。
なんのためにやるのか。それを決めておいたこと。それは目的を考えるという意識が出来上がった自分の土台があったから考えられた。
今回の目的はシンプルで「決めて、やる。」を行うための大綱(ストーリー)を創る。
というもの。
計画は、なんのために立てるのか。それは決めてやるをフロー状態で行うため。
それを紡ぐという意思決定、目的意識を持って始めれてよかった。
半年後
半年後は何を目的に行うか。これはかなり重要なトピックで、今回と同じようにゼロから作りだすという要素は少なくともあって欲しくない。メンテナンス的な役割になるかもしれない。
現時点で言えるのは
・年間計画を半年遂行してみて、それによって生じているズレを修正すること。また、その評価を行うこと。
・年始に立てた目標は、覚悟とストーリーが伴ったものなのか、もしくは単に正月気分によって作り出されたフローの産物なのか、の評価
後者であっては欲しくはないが、その可能性は十分にある。
また、描きなおしが生じる可能性は多いにあるため、そこを作業的に行う必要が生じるだろう。
現段階では鮮明度高く見えていない部分が大きすぎるため、この段階で立てた目的は大きくそれると考えられるため、あまり意味がない。
それ以上に、ここで立てた目的を引っ張ってしまうことがよくない。現段階では出来るだけフラットに半年間を淡々とこなすことを行いたいと思う。1niti
時間がないがない
月に2,3回、自分を見つめる時間を意図的にとってはいるのだが、消化不良な時が何度かあった。そういう場合は基本的に時間が足りていない。
人間にはバイオリズムがあって、集中し続けるのは難しいことを知っている。
しかし、だからといってだらだらすることでは時間を浪費してしまう、と考えてしまう。(正確にはクリエイティビティの回復だと考えている)
だから、1日とかそこらで振り返ろうとするとどうしても角にたどり着く前に終わってしまい、むしろストーリーへの信仰を薄めてしまうという逆効果現象が起きていることも考えられる。
そのため、やはり大事なのは時間をしっかり摂ることで、そこに効率を求めない。
むしろ、クリエイティビティを担保するために余分・余剰が生まれる設計にしておきたい。
今後、1ヶ月に1回は2日とって考える日を作る。土日を利用すればそれは可能だ。
また、今後どうなるかはわからないがEW(Essential Week)は変に気取らずに、だらけているように見えるくらいがちょうど良い。
これだけ未来と今年の解像度をあげれたのは、5日間という時間をとったから。
さらに、そうしようと思ったのは年末の思いつきではなく、9月からそういう時間を取ろうと考えていたから。
これが結局は分かれ目だと思う。
その場の思いつきではなく、準備と心構えをしておいたことが、今回の大満足なEWにつながった。
あとは実行していくのみ
最後は、これに尽きる。
一番大事なのは、計画ではなく実行。
壮大なビジョンは素晴らしいが、それ自体には価値はない。
それをいかに苦しみながら実行していけるか。
苦しい中で、ストーリーを最優先し、感情を抑え淡々とこなしていく。
それが僕の経営戦略。
「想像以上を、社会に。」
PS.
最後は、僕が尊敬するPMであり経営者のタベリー矢本さんのブログを引用させていただく。
こんなに熱くなる言葉は久しぶりで、自信を持つことを強く意識しようと思う。
なんだかんだ自分より売れている人はたくさんいるけど、自分よりヤバイ人はどこにもいない。俺が一番ヤバイ、自分たちが創るプロダクトが一番ヤバイと思っている。
この「根拠不明な自己肯定感(self-esteem)」がGritの本質かもしれない。